娘が睡眠時無呼吸症候群になりました。
娘が2歳ごろ、イビキをかくようになりました。小さな子供なのにイビキが意外に大きいことが少し気になりました。
でも、中耳炎をやっていたり、風邪もよくひくし、鼻がつまっているのかな、ぐらいで初めはそんなに深く考えていませんでした。
3歳になった頃に娘が寝ているときイビキが数秒止まっていることに気がつきました。10秒や15秒と息をしていない時があるのです。
また、よく寝れないのか夜中、突然泣き出したりすることが増えてきました。
耳鼻科でかかったところ、アデノイドと口蓋扁桃(こうがいへんとう)の両方が関係することによる睡眠時無呼吸症候群だと言われました。
その頃は、横になって寝るとのどをふさぎそうなので、ソファーに座って、娘を一晩中抱っこして寝る毎日を過ごしていました。
そして、耳鼻科の先生から大学病院を紹介されました。そして、その大学病院では手術を勧められました。
娘が幼いだけに手術の心配もありましたが、比較的安全な手術ということで、アデノイドと口蓋扁桃 (こうがいへんとう)の摘出術をすることになりました。
<手術は安全に受けられる>
睡眠時無呼吸症候群などの場合には、発症に、アデノイド増殖症と口蓋扁桃肥大の両方が関係していることが多いので、これら2つの手術が同時に行われることが少なくありません。
子どもの手術は、ふつう入院して全身麻酔をかけて眠った状態で行われます。なので、手術中に子どもが痛みや恐怖を感じたりすることはありません。
もちろん、全身麻酔をかけ、身体にメスが入るのですから、全く危険がないとはいえません。
ですが、特異体質とか、予想もできないことがおこるとか、よほど特殊な状況にならない限り、安全に行える手術と考えて構わないと思います。
<手術の実際>
手術の際は、口をあけて固定する開口器という器具を口にかけ、口の中から手術を行います。そのため、顔や首の表面に傷がつくことはありません。
アデノイド切除術では、専用の機械でアデノイドを削り取ります。口蓋扁桃摘出術では、皮膜に包まれた扁桃を皮膜ごと摘出します。
手術時間は、アデノイド切除術で10分程度、口蓋扁桃摘出術は、両側で20分程度です。
睡眠時無呼吸に対する口蓋扁桃摘出術の場合、空気や食べ物の通り道を確保するため、片方の口蓋扁桃だけを摘出すればよいという考え方もあります。
ですが、残した口蓋扁桃が後々さらに大きくなって、睡眠時無呼吸が再発してくることも少なくありません。なので、最初の手術で両方の口蓋扁桃を摘出するのが普通です。
<手術後の治療>
手術後は、感染予防のための抗生物質の点滴を行います。その後も、しばらくは抗生物質の内服が処方されます。
口の中の手術では、完全な清潔を保つことが難しく、手術後1~2日は37~38℃程度の発熱が続くことがあります。
手術後の痛みは、アデノイドの手術では軽くてすむことが多いのですが、口蓋扁桃の手術では食べ物の通り道に傷跡ができることになりますので、食べ物などを飲み込むときの痛みが必ず起こります。
痛み止めの薬剤を使用しても、薬で痛みを完全にコントローすることはできませんので、ある程度は、子供に痛みを我慢してもらうことが必要になります。
麻酔の直後は、麻酔の影響もあって、感情がストレートに出てきますので、泣いたり、騒いだりすることも多くみられますが、手術の翌日には、落ち着きを取り戻していることが多いようです。
このようにして、2週間の入院・手術を経て無事退院しました。子どもが幼いため母親同伴で個室ということになりました。
初めての手術で娘も頑張ったと思います。
経過として、その後はイビキでなくスースーと規則正しく呼吸をしていました。
それ以降は無呼吸もなくなり、ひと安心しました。
小さな子供が大きなイビキをかいているときはイビキが急に止まっているときがないか、観察してみてください。
今回は娘の手術の体験をお話しさせてもらいました。
ここまで読んでくださってありがとうございました。